お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2017.12.01

ブログ

栗と柿 ひとりじめ

kuri
岐阜県中津川は、日本百名山恵那山の山すそにひろがる豊かな山の幸に恵まれ独自の食文化が発達したことで知られています。なかでも中津川といえば栗の名産地。江戸時代 中山道の中津川宿の栗おこわは秋の中山道の名物だったのです。

中津川といえば栗きんとん。栗きんとんのこだわりは毎年9月1日、市内の和菓子屋さんがいっせいに新栗でつくった栗きんとんを売り出す日とされているほど。
蒸した栗にほんの少し砂糖を加え栗のかたちにしぼった100%栗。
栗の甘さとほくほくの栗の味だけのおいしい栗きんとんはこの日めざして多くの人が県外から集まるほどの人気。中津川といえば栗きんとん。今では中津川は栗きんとん発祥の地とされているのです。

かつて中津川は又、中山道の宿場として知られ、京や江戸との交流も深く、早くから茶の湯が発達しました。
中津川の栗きんとんもそうした背景の中で栗の風味をそこなわないように秋を感じさせる銘菓として生まれたのです。

その栗きんとんをそぼろにして、つきたての餅にまぶした栗粉餅など数々の栗のお菓子があるなかで、中津川の秋も深まる頃に登場するのが、干柿の中に栗きんとんをつめたお菓子。
中津川の隣りの南長野は干柿の中でもよく知られた市田柿の里、その市田柿の中に栗きんとんをつめたお菓子が今人気なのです。
すっかり白く粉をふいた、ほどよい大きさの市田柿、中はすっかり甘味を増したもっちりした柿、その中に栗きんとんが入っています。
日本の秋を代表する栗と柿のおいしさを一度に味わうというなんともぜいたくな栗にこだわった街の、秋のフィナーレを飾るにふさわしいお菓子なのです。

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