お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2023.10.06

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鳴門のうず潮


秋は「鳴門のうず潮」最も大きく迫力を増す「秋の大渦」の季節を迎えます。
世界最大級といわれる鳴門のうず潮を引き起こす鳴門海峡は徳島県鳴戸市と兵庫県の南あわじ市との間にあり、幅は約1.3キロと狭く、深さは最深部では80メートルもあります。

瀬戸内海と太平洋を結ぶこの海峡を流れる潮流の早さは、大潮の時には時速20キロにもなる早さで、世界三大潮流のひとつとされています。
海には、月と太陽の引力によって海水が引っ張られて水位が高くなる満潮と、水位が低くなる干潮が約6時間の周期で交互に繰り返されています。

鳴門のうず潮は鳴門海峡の狭くて深い特殊な形と干潮と満潮が同時に隣りあわせでおこるため、その潮位の落差によって生まれる不思議な現象なのです。
太平洋から満ちてきた潮は、鳴門海峡のある四国と淡路島と紀伊半島にぶつかります。
しかし、鳴門と淡路島の間の鳴門海峡は狭いため、ほとんどの海流は淡路島と紀伊半島の間を通り、大阪湾から瀬戸内海へと流れ込みます。
満ち潮が淡路島の南岸に到着して瀬戸内海が満潮になるまでには約5〜6時間かかりますがこの時には淡路島の南岸では干潮がはじまり水位はどんどん低下するため、
瀬戸内海と太平洋側とは最大1.5メートルもの水位の差が生まれます。
瀬戸内海に集まった大量の海水は、一気に水位の低い太平洋に流れ出ようと狭い鳴門海峡に押しよせるため、鳴門海峡は川のように早いスピードで大量の海水が流れ込み、海峡の中で高低差のある2つの水位がぶつかるために渦が生まれるのです。
秋の大潮の頃にはその渦の大きさが20〜30メートルもなるため、その迫力から「秋の大渦」と呼ばれているのです。

こうしてたえず海水が大きく動くために、海底の栄養分が海中にひろがり、この海域は魚が多く、豊穣の海でもあるのです。

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南あわじ市を南淡路市と誤記しておりました。
訂正し謹んでお詫び申し上げます。
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