お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2023.08.04

ブログ

ヒグラシ


8月に入りましたが、暑さは相変わらずきびしい毎日がつづきます。
夜明けを待ちかねたようなセミシグレで目がさめる毎日、セミの大合唱は終日つづき、それがまた 暑さをきわだたせるかのようです。

セミは午前中に鳴くセミ、日中に鳴くセミ、というように種類によって鳴く時間は違うようですが、私たちの耳には何種類ものセミの声が重なりあっていて、そうぞうしくもあります。

しかし8月に入り、立秋を迎える頃になるとセミの大合唱も音色が変り「カナカナカナ」と鳴くヒグラシが登場してきます。
あの独特の少しカン高い鳴声は大合唱の中でも際立って鮮やかにきこえてきます。
実はヒグラシは夏のもっと早くから鳴いているらしいのですが、森の中や涼しいところでしか鳴いていないので私たちの耳に届かないようです。

しかし、二十四節気の「立秋」に「ひぐらし なく」とあるように立秋を迎える頃になると、日中の暑さはともかく、朝夕にフッと訪れる涼しさを敏感にキャッチして私たちの耳に届く時間に鳴くために、ヒグラシの鳴声がきわ立ってきこえるのです。
日が落ちて少し涼やかな風が渡ってくる頃、ようやく白みはじめた早朝のひととき、耳に届くヒグラシの「カナカナカナ」のひびきは「あぁ今年の夏ももうすぐ終わり」という気持ちにさせるふしぎなチカラがあるのです。

立秋の時候は「寒蝉鳴(ひぐらし なく)」
アブラゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミなど、セミと呼ばれているなかでヒグラシと呼ばれるのは夏の終わりを知らせるという大切な役割があるからなのです。

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