お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2024.01.05

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寒中


6日は「寒の入り」。
暦の上では「小寒」そして「大寒」と約1ヶ月きびしい寒さがつづくことから、この期間は「寒中」と呼ばれます。
そして、7日は「七草粥」とまだまだお正月の行事が続きます。
七草粥は、春の七草を粥に入れていただくことで無病息災を願う行事。
 
そのルーツは古代中国。
1月7日の「人日の節句」に、邪気を払うとされる若菜を入れた「七種菜羹(しちしゅさいこう)」と呼ばれる汁物をいただく風習があり、それが日本に伝えられ、七草粥となったと言われています。
 
「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞななくさ」
蔀遊燕(しとみ ゆうえん)著『年中故事要言』1697年
 
この七草のうち、今では「すずな」はカブ(蕪)、「すずしろ」はダイコン(大根)ですが、本来すべては野の草。
七草粥はきびしい自然の中でたくましく生きて、春の気配に若芽を出す、植物の根に宿る強い生命力をとり入れることを願っているのです。
 

そして15日は小正月。餅花(もちばな)が主役です。
餅花とは、柳(やなぎ)や水木(みずき)の枝に小さくちぎった紅白の餅をたくさんつけ、たわわに実った稲穂をあらわしたもの。
その餅花を、座敷にまつられた五穀豊穣をもたらす「田の神様」に供えると、家中が明るくはれやかになるところから、小正月は花正月とも呼ばれてきたのです。
 
やがて20日は「大寒」。
いよいよ 寒さは一層きびしくなってきます。
しかし、この頃になると日差しも心なしか強くなり、きびしい寒さの中にも「フッ」と春の気配も感じられるようになってくるのです。
 

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