お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2024.02.02

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冬芽さがし


冬芽(ふゆめ)とは、冬をこす木の芽のこと。
木の芽や花の芽は、去年の夏から秋にかけて木の葉のつけ根にできて、冬の間は寒さや乾燥から身を守るために、鱗(うろこ)状に厚くなった葉に包まれて過ごします。

コブシのようにふかふかのコートをまとった冬芽もあれば、鱗片葉(りんぺんよう)と呼ばれる分厚い葉を何重にもかさねて着ている冬芽、うす〜い鱗片葉で頑張っている冬芽もあります。
コブシ、ウツギ、柿、オニグルミ、みんなコートを着て春を待っているのです。

そして冬の深まりとともに、三寒四温の気候となり、穏やかな日が訪れはじめると春の気配に、冬芽の中では葉や花をつくる作業が始まり、冬芽も少しずつふっくらしてきます。

常緑樹ではあまり目につきませんが、すっかり葉を落として裸木となった落葉樹の枝の先によく目を凝らしてみると、思っているよりずっと小さいのですが、ぷくっと膨らんだ冬芽が見えます。

この冬芽をよく見ると、実にユーモラス、動物の顔にも、人の顔にも見えてきます。
一つ一つ、木によっても違った顔の冬芽に出会う楽しさ。

顔に見えるところは、冬の前に落ちた葉の葉柄がついていた跡、その中で目や口のように見えるのは、葉に栄養分を送っていた管の断面なのだそうです。

ちょっと暖かい日、公園や林で冬芽探しはいかがでしょうか。
子どもは言うに及ばず、大人も楽しめる冬の野外遊びです。
100円ショップでも売っている虫メガネやルーペがあると、冬芽の表情がもっと楽しめます。

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