お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2019.02.22

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羅城門

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連日、外国からの観光客でにぎわう京都駅
ライトアップされた京都タワーが見える一角に朱塗のあざやかな羅城門の精巧な模型が近年置かれています。

羅城門は今から1200年前、平安京造営にあたり都の正面につくられた門。大内裏から南にまっすぐ伸びるメインストリート朱雀大路の南の端に位置し、いわば都の表玄関にあたる門ということで、東西35m、実行9m、高さ21m、重層入母屋造、屋根には鴟尾をあげ、朱塗の壮大かつ華麗な門だったのです。
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今、京都駅に展示されている羅城門は平安遷都1200年の記念事業として今から25年前に創建当時の1/10のスケールとはいえ、宮大工さんの手で再現されたもので屋外の展示にも十分耐えられるのです。

羅城門は古代都市を囲む城壁をあらわすコトバ羅城から羅城門と呼ばれていたのですが、平安京の表門にあたる羅城門は高さと幅に対して奥行きが短かったためか、たびたび台風の大風のために倒れたこともあっていつしか放置され、鬼が住むといわれるほど荒れはててしまいました。

もはや本来の門の役割も果たせなくなった羅城門は室町時代頃になるといつしか羅生門とも呼ばれるようにもなったのです。
平安時代末期に記された今昔物語は荒れはてた羅城門をめぐる人間のお話がでていますが、それをヒントに大正年間に記された芥川龍之介の名作は「羅生門」。

さらに1951年には黒沢明が手がけベネチア国際映画祭グランプリを受賞した異色の時代劇も「羅生門」とされたために今では羅生門のほうがポピュラーになっているのです。

世界から訪れる人のために今では京都駅のアナウンスも標識も数ヶ国で表示しています。
展示された羅城門のそばのディスプレイには数カ国語がえらべる映像による解説も流れているために足を止める外国人もよく見かけます。

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