
━山菜の季節、その中でひときわ目を引く存在
ふきのとう、たらの芽、こごみ、うるい…。
春の訪れを告げる野菜や山菜は数多くあります。ほろ苦さや香りで季節を知らせるものが多いなか、その色で春を告げる野菜 といえば、なんといっても「蕾菜(つぼみな)」。みずみずしく冴えた緑は、まだ寒さの残る食卓に、ぱっと明るい春を運んでくれます。
━生まれて二十年余り、春の定番へ
「蕾菜」は、福岡のJAで品種開発された野菜です。誕生から二十年余り、いまでは春の訪れを知らせる定番野菜のひとつとして親しまれるようになりました。アブラナ科に属し、成長すると4〜5キロにもなる大型のからし菜。その株元から出てくる若い脇芽を摘み取ったものが「蕾菜」です。葉を食べるからし菜に対して、「蕾菜」は若芽ならではのやわらかさがあり、太い茎の部分まで丸ごと味わえるのが特徴です。
ころんと丸く、ふくらみかけた花の蕾のような愛らしい姿から「蕾菜(つぼみな)」と名づけられました。
━からし菜の由来
ところで、からし菜が「からし菜」と呼ばれるのはなぜでしょう。
実は、成長したからし菜の種子を乾燥させ、粉末にしたものが和からしです。葉に辛みがあるのもそのため。「蕾菜」にもほんのりとした辛みがありますが、「蕾菜」は若芽ゆえにやわらかく、ほのかな甘みも感じられます。
━食卓に春を呼ぶ、あざやかな緑
「蕾菜」は火の通りがよく、さっとゆがいたり炒めたりするだけで、いっそう鮮やかな緑色に変わります。
サラダ、炒めもの、天ぷら、味噌汁の具にしても美味。特に天ぷらにすると、外はさくり、中はほくりとした食感が楽しめます。春の光を閉じ込めたような色合いは、目にもやさしく、食卓に春を知らせてくれます。

━三寒四温のころ、装いにも食卓にも春を
三寒四温(さんかんしおん)という言葉の通り、このところ寒暖差が大きく、日ごとに天候が変わります。一夜で10℃以上も気温が上下することも珍しくありません。
天気予報まかせにせず、その日の気候に合わせて衣服を調整することも大切です。セーターをベストにしたり、首元を温めるなど、小さな工夫で季節の変化を心地よく過ごしたいものです。また旬の野菜を取り入れ、日々の暮らしに春を取り入れてみてはいかがでしょうか。
旬の食材は身体が必要とする栄養素を多く含み、疲労回復に役立つといわれています。そして鮮やかな「蕾菜」の緑は、春のはじまりを知らせる合図。季節を感じ、楽しめる食卓を



