お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2023.04.21

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ネモフィラ


青空がそのままゆるやかな丘を越えて、どこまでも映り込んだかのように広がるネモフィラブルーの絶景。
今、日本各地にネモフィラが主役の大型公園が増えています。

ネモフィラは、アメリカ原産の一年草。明治のはじめ日本に伝えられました。
ネモフィラのブルーの小さな花の中心は白。白とブルーが美しくとけ込んだ花は、森の妖精と呼ばれ、アメリカではベビーブルーアイ、日本では瑠璃唐草(るりからくさ)と呼ばれてきました。
日本に伝わって以来、ネモフィラはずっと花壇の脇役として花を咲かせていました。

しかし、ネモフィラの役割が大きく変わる時がきたのです。
茨城県ひたちなか市の太平洋に面した国営ひたち海浜公園がその舞台。
かつては旧日本軍の水戸東飛行場として、戦後は米軍の射爆撃場(しゃばくげきじょう)としての歴史を持つこの広大な土地は返還後、平和の象徴として「みはらしの丘」を中心とする公園に生まれ変わったのです。

2001年頃、広大な公園をあたかも青空が映り込んだように、ネモフィラで埋め尽くそうというプロジェクトがスタートしました。
傾斜面にネモフィラの小さな種をまき、寒さや霜から芽を守るためにシートで覆うなどのさまざまな工夫を重ね、2008年頃には3.2ヘクタールをネモフィラで埋めつくす公園が完成したのです。

見わたす限り、ブルー一色に染められた公園はたちまち話題を呼び、今では全国各地にネモフィラの絶景をテーマとする公園がいくつも誕生しています。
かつては静かに花壇の脇役として咲いていたネモフィラ。
今では、全国各地の広大なステージで主役となって、その美しさが喝采をあびています。

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