お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2026.01.15

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小正月(こしょうがつ)

新しい年が始まり、松の内を過ぎるころ。
小寒から大寒へと向かい、一年の中でもっとも寒さが厳しく、朝晩の冷え込みがいっそう身にしみます。
お正月のにぎわいが落ち着き、日常のリズムが戻りはじめるこの時、日本には「小正月(こしょうがつ)」という節目の行事があります。

━ 小正月(こしょうがつ)とは
小正月とは、毎年1月15日を中心に行われる日本の伝統行事です。お正月が、年神さまを家に迎え、新しい一年の幸せを願う行事であるのに対し、小正月は、豊作や無病息災、家内安全を願う日とされてきました。
正月の忙しさがひと段落した頃、女性たちが一息つける「女正月」としての意味合いもありました。
この時期には、小豆粥を食べたり、火の行事であるどんど焼きを行ったりと、地域ごとにさまざまな風習が伝えられています。

━ どんど焼き

小正月の代表的な行事のひとつが「どんど焼き」です。正月飾りや書き初め、しめ縄などを集めて焚き上げ、年神さまを空へお送りする火の行事で、地域によっては「左義長(さぎちょう)」とも呼ばれ、古くから親しまれてきました。炎にあたることで無病息災を願い、書き初めを燃やすと字が上達するといった言い伝えも残っています。一年の健康と実りを願う、冬ならではの大切な行事です。

━ 近江八幡 左義長まつり
お灸のふるさと滋賀県・近江八幡市では、「近江八幡左義長まつり」が行われます。
近江八幡の左義長は、色鮮やかな和紙や布で飾られた豪華な山車が町を練り歩くのが大きな特徴です。干支や縁起物をかたどった意匠には、その年の豊作や世の安泰を願う人々の思いが込められています。
祭りのクライマックスには、山車が組み上げられ、勇壮に焚き上げられます。火によって願いを天に届け、新しい一年の無病息災を祈ります。
全国に伝わる小正月の行事が、近江の風土と結びつき、近江八幡ならではのかたちへと発展してきた祭りです。

━ 小豆粥

小正月にいただく行事食として知られるのが「小豆粥」です。
赤い色の小豆には邪気を払う力があるとされ、古くから祝いの席や節目の食事に用いられてきました。
お正月のごちそうで疲れた胃腸をやさしく整え、身体をいたわる意味も込められています。地域によっては、餅を入れたり、塩味や甘味で食べたりと、さまざまな形があります。
呼び名も、15日に食べることにちなんで「十五日粥(じゅうごにちがゆ)」、小豆の色が桜色に見えることから「桜粥(さくらがゆ)」などと呼ばれています。

━ 飾り(餅花・繭玉など)

小正月には、「餅花(もちばな)」や「繭玉(まゆだま)」と呼ばれる、豊作を祈る縁起物を飾ります。
枝に小さな餅や団子をつけ、花が咲いたように見立てたもので、五穀豊穣や家内安全を願って用いられてきました。白や紅に染めた餅は、雪景色の中にほのかな春の気配を感じさせてくれる存在です。地域や家庭ごとに形や色が異なり、手づくりならではの温もりが感じられます。

小正月は、寒さの中で暮らしを整える節目の行事。季節の行事にふれ、楽しむ時間を持ちながら、春を迎える準備をしていきたいですね。

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