
啓蟄(けいちつ)を迎える頃になると、野菜売り場にはみずみずしい緑の春キャベツが並びはじめます。冬のあいだ静かに力を蓄えてきた野菜が、春の訪れとともに店先に並び、食卓にも季節の移ろいを感じさせてくれます。
━春キャベツとは
キャベツは今では一年中見かける野菜ですが、季節ごとに産地が移り変わることで、年間を通して出回っています。
キャベツは気温15〜20℃ほどの気候を好む野菜です。
そのため、夏は北海道や信州などの高原で育った「夏キャベツ」が出回ります。
そのあと、葉がぎゅっと巻いて保存のきく「冬キャベツ」が秋から冬の食卓を支え、そして春になると、葉がやわらかく甘みのある「春キャベツ」の季節を迎えるのです。
━春キャベツの特徴
春キャベツは冬キャベツとは違い、葉の巻きがふんわりとゆるく、やわらかいのが特徴です。
外側はやわらかな緑色で、中心に近づくほど淡い黄色になり、みずみずしくやさしい甘みがあります。
サラダなど生で味わうのにもぴったりで、まさに春を食べるような、季節の味わいを楽しめるキャベツです。

━春キャベツの旬
春キャベツの旬は、おもに 3月から5月頃。
冬キャベツに比べて葉がやわらかく、水分が多いのが特徴です。
そのため、炒め物よりもサラダや浅漬けなど、やさしい味わいを生かした料理によく合います。
━日本の食卓とキャベツ
トンカツにキャベツ、串カツにキャベツと、日本の食卓にもすっかりなじんでいるキャベツ。
その生産量は大根に次いで多く、日本では年間およそ150万トンほどが生産されています。
一人あたりにすると、年間10キロ以上も食べている計算になるそうです。
━キャベツの歴史
キャベツの歴史は古く、紀元前の時代から栽培されていたといわれています。
古代ギリシャでは薬用植物として利用され、ローマ時代には健康によい野菜として食べられていました。
こうした長い歴史の中で、キャベツは世界各地に広まり、人々の食卓に親しまれてきました。
━キャベツの仲間
ちなみに、ブロッコリーやカリフラワーもキャベツと同じアブラナ科の仲間です。
長い栽培の歴史の中で品種改良が重ねられ、
ブロッコリーは花のつぼみ、カリフラワーは花の部分が発達した野菜とされています。
━春の食卓
やわらかな春キャベツが店先に並びはじめる頃、自然は少しずつ春へと動き出します。
虫たちが土の中から目を覚ます 啓蟄の季節。
食卓にも、春の息吹が届きはじめます。
旬の味わいを楽しみながら、季節の移ろいを感じてみてはいかがでしょうか。




