お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2022.04.01

ブログ

宝塚 炭酸せんべい


年間300万人をこえる人が訪れる歌劇の街 宝塚。
その宝塚おみやげとして知られる極薄の炭酸せんべいはサクッとした食感とほのかな甘味で、だれもが一度 口にすると、なつかしさを感じる独得の風味が忘れられない味です。

宝塚といえば歌劇の街としてあまりにも有名ですが、その宝塚は鎌倉時代に発見されたという温泉の街でもあるのです。
現在の泉源は明治時代に堀りあてられたもので、明治から大正 昭和にかけて大変なにぎわいだったそうです。
その温泉銘菓として100年以上も前に生まれたのがこの宝塚の炭酸せんべいなのです。

材料は誕生以来100年をこえて変わることなく小麦粉 片栗粉 砂糖 塩、そして温泉から湧き出る炭酸水だけというきわめてシンプルですが、炭酸水で材料をこねると独得のあわい黄色に変わり、一枚一枚昔ながらの手焼きで焼き上げるとあの炭酸せんべいのなんともいえないやさしい焼色になるのです。
きわめてミニマムな食材の持味だけが生み出す独得の味のハーモニーが一度味わうと心に残る味となるのです。

現在の泉源が発見された明治20年、宝塚温泉のはじまりとともに鉄道も開通し多くの人を集めたのでした。
宝塚歌劇の歴史はこの宝塚温泉の歴史にダブるのです。
やがて、今の阪急電車も大阪と結ぶ電車を走らせるようになり、「宝塚新温泉」が生まれました。
宝塚歌劇はその「宝塚新温泉」のアトラクションとして、阪急電鉄生みの親・小林一三翁によって生まれたのです。

今では宝塚という街の顔というべき宝塚歌劇と宝塚のおみやげというとまず、あげられる炭酸せんべいの歴史は長い歴史を持つ宝塚温泉と深くかかわってきているのです。

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