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2021.08.06

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京都府立植物園


1924年、日本ではじめて本格的な公立植物園として誕生した京都府立植物園は間もなく、100周年を迎えます。
日本で最古の植物園というと約320年前、徳川幕府によって開かれた「小石川御薬園」ですが、今では東京大学の研究設備として受けつがれています。
東に比叡山を望み、鴨川ぞいの24万㎡という広大な敷地を持つ京都府立植物園は開園以来、ずっと府民のための植物園としてポリシーが守られています。

園内には12000種もの植物が育てられており、桜だけでも約170品種500本もあります。又、園の北半分を占める「なぎらの森」は日本最古の神社 上賀茂神社の境外末社「半木神社」の広い境内の歴史の森がそのまま神社ととも京都府立植物園に受けつがれ、貴重な京都の古代の森の植生がそのまま残されているのです。
ずっと府民の植物園として歩んできた京都府立植物園ですが、第二次大戦末期には食糧増産のため、耕やされて菜園となり、又戦後は連合軍に徴収され園内は米軍の家族用の住宅建設のために半分以上の樹木が伐り倒されるなどの試練にも見舞われてきました。

今はすっかり樹木もよみがえり、深い森に生まれ変わってきています。
又、日本最大級の観賞温室では約4500種もの世界の植物が育てられ、今夏には栽培に取組んで30年 世界最大の花としてギネス記録に認定されている、インドネシアのサトイモ科のショクダイオオコンニヤクの開花にも成功しました。

今も生きた植物の博物館としてのポリシーを守りつづけ、よくあるイベントなどは一切おこなわず年間90万人もの人が訪れるという京都府立植物園には、炎天下にもかかわらず、深い森の木陰に憩いを求めて訪れる人の姿がたえないのです。

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