お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2019.04.12

ブログ

ノカンゾウ

nokanzo_1
春の訪れを告げる山菜は天ぷらもいいけれど なぜか酢味噌あえが似合うものが多いのです。
このノカンゾウも酢味噌あえがいちばん
芽を出したばかりのノカンゾウはなるべく根に近いところから取ること。
白い根に近いいちばんおいしいところを大切にしましょう。
nokanzo2
ほんのりとした甘さとほろ苦さがいかにも春の山菜らしいノカンゾウですが、ふきのとう、わらび、ぜんまい、たらの芽、ウド、コシアブラ、セリ、よもぎなど どれも春を待ちかねたように芽を出す山菜は春のいのちがぎっしりつまっているようなうれしい味です。

「春は苦味を盛れ」というコトバもある通り春の山菜には新陳代謝を高める働きがあるのですが、冬眠から目ざめたクマがまず口にするのはフキノトウ。
クマは本能的にフキノトウの苦味成分の中に冬の間カラダにたまったものを排出してくれるデトックス効果があるのを知っているのです。

ノカンゾウは野萱草と書くユリ科の植物。中国生れで萱草生九で野萱と呼ばれていたところからその名がそのまま日本で使われるようになったもので、野原に生えるのがノカンゾウ、仲間にはヤブに生えるところからヤブカンゾウと呼ばれるものもあります。
初夏に細い茎を伸ばした先につく蕾を熱湯にくぐらせ乾燥したものは生薬として金芽菜と呼ばれ解熱剤として知られています。
その和名は、わすれな草
生菜となるその花のツボミは薬膳の食材でもあるのですが、それを食べるといろんなことを忘れさせてくれるほどおいしいとか、その花の美しさでいやなことを忘れさせてくれるところからなどの説があります。
尾瀬を彩るニッコウキスゲも実は仲間というほど仲間の多いノカンゾウはどこにでもある
植物ながら食べるとおいしく春を知らせ、夏には人を楽しませる美しい花をつけるすぐれものなのです。

ページの最初に戻る