ツボ二十四節気


飛ぶ鮎の底に雲ゆく流れかな 鬼貫
6月に入り、初夏の風物詩、鮎の解禁が各地の川で始まりました。
九州では早や梅雨入りを迎え、日本列島は長い梅雨のシーズンに入ります。
降りつづく雨に外出もなかなかおっくう。しかも今年はコロナ対策でマスク必須とあって、いよいよ出かけるのも勇気がいります。
空を見上げてためいきばかり、気分もいっそうめいりがちの日々。
雨に降り込められた毎日の過ごしかたに「時の余り」というコトバがあります。
雨は天からの時間のプレゼントとポジティブに考え、長い間読もうと思って積んであった本を読むとか、しっかり雨支度そして、雨がいちばん映える苔の美しさを、人気のない嵯峨野あたりにたづねるとか。
ちょっとした、発想の転換できっと「梅雨、又楽し…」となります。
古人は「時の余り」のほかに「日の余り」「年の余り」とちょっとまとまった時間のことを「三余」と呼んで大切にしてきました。
今年の梅雨は「時の余り」をぜひ活用してください。
日一日梅雨前線が北上しています。いよいよ梅雨です。
梅雨の季節となりムシ暑い日がつづくとどうしても消化不良や下痢など胃腸のトラブルが多くなります。暑さに負けて胃腸が弱っているケースもありますが、今ではクーラーや冷たい飲みもの食べもののとりすぎが原因ということが多いのです。
クーラーはカラダの外側を冷やし、冷たい飲みものなどはカラダの内側から冷やすため、臓器の中でも冷えに最もダメージをうけやすい上に消化吸収をうけもち、カラダのエネルギーを生み出す胃の機能が低下。下痢を訴える人が増えてくるのです。
ジメジメ湿度が高い梅雨の季節を迎えると、私たちのカラダもこの自然界の影響をうけて、カラダの中に湿気がたまりやすくなります。
最近こうした気候がカラダに与えるさまざまな影響を「気象病」と呼んでいますが、東洋医学では1000年以上も前から、この季節のこうしたトラブルを「湿邪(しつじゃ)」によるとしています。湿邪とはカラダの中にたまった余分な水分が引きおこすトラブルのこと。この時期、おこりやすい湿邪による症状は「カラダが重だるい」「疲れやすい」「眠くなりやすい」「関節や筋肉の痛みが出やすい」「頭が重くなる」などがあります。梅雨の頃の下痢も、この湿邪によって胃腸の働きが低下し、食べものがうまく消化吸収できなくなった結果なのです。
下痢は体力を消耗し、胃腸機能低下による消化不良によって十分な栄養吸収ができなくなり、さらに体力低下を引きおこします。夏へ向かうこれからの季節、気温と湿度上昇による熱中症予防のためにも、胃腸機能の回復は欠かせません。
下痢、および湿邪による諸症状と胃腸機能回復には、「足三里」のツボにお灸がおすすめです。
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
[ 芒種のツボ ] 下痢に

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ツボ二十四節気 一覧

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)