ツボ二十四節気


高校野球が始まり、暑さはまさにこれからがピークというのに暦の上では早や「立秋」。
しかし「立秋」といわれてもと思わず口にしたくなる暑さがつづきますが、暑さ極めればあとは涼しくなるばかり。
朝夕のふとしたときに涼を感じる一瞬があったりすると、夏も今が峠かなと思ったりもします。
二十四節気をさらにきめ細かく季節を分けた七十二候では、この季は「涼風至」「寒蝉鳴く」とつづきます。寒蝉とはヒグラシのこと。
夏の昼間鳴きつづけたクマゼミやアブラゼミに変って朝夕の涼しい時に鳴きはじめるのがヒグラシ。セミの中でヒグラシだけは秋の季語なのです。
そして連日空を支配してきた入道雲が、ある朝いわし雲やうろこ雲に変るなど自然の変化にあわせるように、
ヒトのカラダも夏から秋に向かって変化しはじめてきます。
その変化をコントロールしているのが自律神経なのですが、この時期 夏の体調不良のまま秋に向かうと、自律神経の働きに乱れが生じ、
さまざまな症状を訴える人が増えてきます。
めまいはカラダの平衡感覚をうけもつ器官からの、異変の知らせです。突然おこっためまいは必ず病院での診察が必要です。しかし病院で「異常ありません」といわれてもおこるめまいも多いのです。
東洋医学でめまいは、気のめぐりをコントロールする働きが季節の変化にうまく対応していないためにおこるとしています。
めまいは「眩暈」と書きますが、眩とは目がくらむこと。暈とは頭がふらふらすることをさします。めまいはこの2つの症状が一緒におこることから、この字があてられているのです。
東洋医学では、あらゆる体調不良の原因を内臓の働きの異常と関連づけてみます。なかでも「めまいは肝(かん)に属す」という言葉があるように、「肝」はめまいととても深い関係があるのです。
「肝」の働きは、内臓、器官が正常に働くために気のめぐりをコントロールすることです。現代医学では自律神経と言われている働きです。
耳(聴覚)は、目(視覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)など「肝」の働きによってコントロールされている代表的な器官の1つです。
「めまい」の大きな要因の1つに「耳のむくみ」があげられます。気のめぐりがとどこおると血液やリンパなどの循環にもとどこおりがおこります。とくに内耳(ないじ)はリンパの影響を受けやすく、「耳のむくみ」によって「めまい」だけでなく耳鳴り、難聴といった症状もあらわれます。
東洋医学ではめまいを頭の異常ととらえないで、カラダ全体に及ぶ変調のサインとして、気・血・水のめぐりをととのえることを第一にしているのです。
[ 立秋のツボ ] 季節の変り目におこるめまいに

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ツボ二十四節気 一覧

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)