ツボ二十四節気


本州の梅雨明けが8月にずれ込み、各地で観測史上有数の遅い梅雨明けを迎えた2020の夏。
梅雨明けを待ちこがれたセミが一気に顔を出したようで夜明けからセミシグレがひときわ大きくきこえてきます。
いぜん終りの見えないコロナ禍で例年なら連日熱戦がつづく高校野球も、今ひとつ今年は各都道府県ごとの独自大会になり球児たちにとっては特別な夏になっています。
長い梅雨明けのあとは追いかけるように暦の上では早や立秋。
やっと始まった夏は連日真夏日がつづき、今年は立秋といわれてもピンとこないのです。
いつもならうんざりするほどの暑い夏が立秋を迎え、やっと残暑と呼ばれるようになるはずが今年は夏はこれから。コロナ禍、長い梅雨、2020年の夏は読めないことばかりです。
とはいえ「夏果てて秋の来るにはあらず。夏よりすでに秋は通ひ」
と徒然草にもあるように、秋はひそかに しのびやかに そこかしこに顔を出しはじめているようで、日によっては涼しい夜明けも訪れています。
めまいはカラダの平衡感覚をうけもつ器官からの、異変の知らせです。突然おこっためまいは必ず病院での診察が必要です。しかし病院で「異常ありません」といわれてもおこるめまいも多いのです。
東洋医学でめまいは、気のめぐりをコントロールする働きが季節の変化にうまく対応していないためにおこるとしています。
めまいは「眩暈」と書きますが、眩とは目がくらむこと。暈とは頭がふらふらすることをさします。めまいはこの2つの症状が一緒におこることから、この字があてられているのです。
東洋医学では、あらゆる体調不良の原因を内臓の働きの異常と関連づけてみます。なかでも「めまいは肝(かん)に属す」という言葉があるように、「肝」はめまいととても深い関係があるのです。
「肝」の働きは、内臓、器官が正常に働くために気のめぐりをコントロールすることです。現代医学では自律神経と言われている働きです。
耳(聴覚)は、目(視覚)、鼻(嗅覚)、舌(味覚)など「肝」の働きによってコントロールされている代表的な器官の1つです。
「めまい」の大きな要因の1つに「耳のむくみ」があげられます。気のめぐりがとどこおると血液やリンパなどの循環にもとどこおりがおこります。とくに内耳(ないじ)はリンパの影響を受けやすく、「耳のむくみ」によって「めまい」だけでなく耳鳴り、難聴といった症状もあらわれます。
東洋医学ではめまいを頭の異常ととらえないで、カラダ全体に及ぶ変調のサインとして、気・血・水のめぐりをととのえることを第一にしているのです。
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
[ 立秋のツボ ] 季節の変り目におこるめまいに

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ツボ二十四節気 一覧

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)