ツボ二十四節気


暦の上では立夏から立秋までが夏
この夏をさらに3つに分け、五月の今が初夏、そして仲夏、晩夏とつづきます。ただ夏には初夏の次に梅雨が入る日本特有の気候がやってきます。
初夏は梅雨前のみずみずしい若葉の夏、気候も暑いといってもそれほどではなく、きわめてさわやかで心地いい季節、林をぬけてくる風がカッコウの鳴き声をはこんできます。
若葉から青葉へそしてたくましい緑色へ夏の深まりとともに微妙に色あいの異なる樹々の緑のモザイクは万緑という言葉さえ生み出されたのです。
若葉という言葉は万葉集にはなく平安時代になり紫式部などによって詠まれるようになりました。青葉が季語となったのは大正以降とか。
日本人の季節に対するこまやかな季節感は時代とともに深くきめこまかになってきているのです。
すき嫌いなくて豆飯 豆腐汁 虚子
五月は環境が大きく変る人がどっと増える季節です。入学、入社、異動など新しい環境で新しい人間関係など、緊張の毎日がつづくうちに迎えた大型連休で緊張の糸が切れ連休が終る頃になると、なんとなくカラダや心の不調がつづく症状が五月病。医学的には適応障害などと診断されます。
四月新しい環境にはりきり期待とやる気で臨んだにもかかわらず、現実とのギャップに悩まされるなんてよくあることですが、そう割りきれない人も決して少なくはないのです。
「病は気から」とは、よく耳にする言葉です。東洋医学では心身一如と言って、ココロの問題とカラダの問題は互いに影響し合うものと考えています。ココロの状態には「喜ぶ」「怒る」「憂う」「思う」「悲しむ」「驚く」「恐れる」の7つの感情があります。この7つの感情のうち1つが目立って強くあらわれたり、長期間続いたりするとココロやカラダを病む原因となります。
四月から五月にかけては、一年の中で気候だけでなく生活環境の面でも大きく変化する季節。また、冬のあいだ内にためていたものを外へ発散する季節です。入学、入社、異動など社会的環境の変化があると、不慣れで思うようにできなかったり、まわりに気を使い過ぎたりでかえって感情のコントロールができなくなり、怒りっぽくなる傾向があります。気を使うことも、怒ることもエネルギー(元気)を浪費して疲れのもとになります。精神的ストレスの原因がなくならない限り、カラダを休めても疲れは取れません。
エネルギーの浪費によって元気そのものがなくなり、悩み、思い過ぎるようになって「気をふさぐ」のが五月病です。
まずはエネルギー(元気)を補い、感情のコントロールを取り戻すために「関元」のツボへお灸をおすすめします。
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
[ 立夏のツボ ] 五月病に

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ツボ二十四節気 一覧

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)