ツボ二十四節気


立夏の立とは始まりの意。桜でフィナーレを迎えた雅びな花の春に替わって、芽生えたばかりの若葉が日一日強くなる日ざしにせかされるかのようにその緑の色を濃くする立夏。
5月は夏といっても真夏のギラギラした炎熱の時期とは違って、四季の中で最も爽やかな過ごしやすい季節です
まさに絶好の行楽シーズン。しかも京の夏は、平安の雅び 葵祭、そして京の夏の最大のイベント祇園祭が都大路を華やかに彩ります。
しかし今年は新型コロナウイルスのため2つとも中止が決定しました。
外出自粛こそが新型コロナウイルス終息に向けての、ひとりひとりの取り組みという意識もしっかり定着してきて京都の街は今、静寂が支配。
明るい5月の光の中、すくすく成長する若緑を応援するかのように百花万華が咲き乱れています。
五月は環境が大きく変る人がどっと増える季節です。入学、入社、異動など新しい環境で新しい人間関係など、緊張の毎日がつづくうちに迎えた大型連休で緊張の糸が切れ連休が終る頃になると、なんとなくカラダや心の不調がつづく症状が五月病。医学的には適応障害などと診断されます。
四月新しい環境にはりきり期待とやる気で臨んだにもかかわらず、現実とのギャップに悩まされるなんてよくあることですが、そう割りきれない人も決して少なくはないのです。
「病は気から」とは、よく耳にする言葉です。東洋医学では心身一如と言って、ココロの問題とカラダの問題は互いに影響し合うものと考えています。ココロの状態には「喜ぶ」「怒る」「憂う」「思う」「悲しむ」「驚く」「恐れる」の7つの感情があります。この7つの感情のうち1つが目立って強くあらわれたり、長期間続いたりするとココロやカラダを病む原因となります。
四月から五月にかけては、一年の中で気候だけでなく生活環境の面でも大きく変化する季節。また、冬のあいだ内にためていたものを外へ発散する季節です。入学、入社、異動など社会的環境の変化があると、不慣れで思うようにできなかったり、まわりに気を使い過ぎたりでかえって感情のコントロールができなくなり、怒りっぽくなる傾向があります。気を使うことも、怒ることもエネルギー(元気)を浪費して疲れのもとになります。精神的ストレスの原因がなくならない限り、カラダを休めても疲れは取れません。
エネルギーの浪費によって元気そのものがなくなり、悩み、思い過ぎるようになって「気をふさぐ」のが五月病です。
まずはエネルギー(元気)を補い、感情のコントロールを取り戻すために「関元」のツボへお灸をおすすめします。
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
[ 立夏のツボ ] 五月病に

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ツボ二十四節気 一覧

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)