ツボ二十四節気


日中の暑さはともかく朝夕の肌寒さに秋の足音をきくおもいがします。
朝、草木の葉先で白く光る露
露は空気中の水蒸気が草木にふれて水滴となったものですが、水蒸気が冷えて空気中でこまやかな水滴となって空中にただようのは霧と呼ばれます。
はかないものの例えにあげられる露、しかしこのはかない自然の恵みに命を託している生きものもいます。
世界で最も暑く乾燥しているといわれてる南アフリカ ナミブ砂漠に住む甲虫キリアツメは毎朝砂漠に流れてくる霧に向かって逆立ちします。そして、空中に伸ばした長い足をはじめカラダ全体で霧を受けとめ水蒸気を集めます。集められた水蒸気は水滴となり逆立ちしたカラダを伝って口に届くのです。
「朝露は晴れ」のことわざ通り朝露の降りた日は日中晴れあがり、空気も乾燥してきます。
秋を迎えると、コンコンせきをする人が増えてきます。つめたく乾燥した空気が呼吸とともに肺をはじめ気管支、ノドなどに入ってくるとその刺激で粘膜を守っている潤いがなくなり、呼吸器の機能が低下するためにせきはおこります。
つづきを読むせきは肺の中に異物を入れないようにするカラダのバリア機能です。東洋医学で秋の臓器とも呼ばれる肺は、乾燥が苦手です。
ヒトの臓器の中で唯一、外気と接している肺には呼吸を通して酸素をカラダ全体に届け、二酸化炭素を回収して排出するだけではなく、気管支、ノド、鼻など呼吸器全体でカラダに雑菌やウイルスなど異物を入れないという役割があります。
秋のつめたく乾燥した外気が呼吸とともに肺に入ってくると、ふだんは乾燥をさけるために粘液によって潤いが保たれている肺をはじめとする呼吸器の粘膜が乾燥して、働きが低下してきます。その結果スムーズに排出できなかった異物を粘液でくるんで外に出す働きがせきでもあるのです。
肺をはじめとする呼吸器の働きを秋の乾きから守るためには、秋の食べものがおすすめです。秋の食べものには、肺をはじめ呼吸器の働きを正常にするために必要なカラダの潤いを補うものがたくさんあります。
秋の旬を意識した食生活がおすすめです。
監修:せんねん灸お灸ルーム 鍼灸師
[ 白露のツボ ] せきに

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ツボ二十四節気 一覧

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)