ツボ二十四節気


明るい4月の光の中、日本列島は桜一色に染まっています。
桜の名所というのは日本全国にありますが「一目千本」と呼ばれる奈良吉野山は
日本一の3万本もの桜が山全体をつつむ見事な景観で知られています。
その桜のほとんどはシロヤマザクラ。私たちが公園などで目にするソメイヨシノと違って山桜特有の花と同時に赤い葉が出るために、
少しはなれて見ると全体がふんわり桜色に染まり、まさに花の吉野山と呼ばれる美しさなのです。
山すそから始まる開花は、約1ヶ月かけてどんどん上へ上へと山全体を桜色でつつんでいきます。
この見事な吉野の桜、最初からこんなにあったのではなく桜が蔵王権現を祀る吉野山のご神木とされたことから
1000年をこえて献木というかたちで、人の手で植えつづけられて今日に至っているのです。
暦の上では春も早や後半。日一日、日ざしも強くなってきました。
肌も季節にあわせて変化しますが、その変化はゆるやかで、まだ冬の乾燥しやすい状態の肌です。
春は紫外線や花粉などの肌への刺激が増える一方で、汗をかきやすく皮脂の分泌が盛んになりますが、その汗をそのままにしておくと余分な皮脂が毛穴につまり、雑菌が繁殖して炎症をおこし化膿します。それがにきび・吹出物なのです。
すべての生きものが目ざめる春。草木は芽吹き新しいいのちが生まれます。
東洋医学では春は「発陳」。陳とはかくれたもの、古いもの。冬の間じっとしていたものがいっせいに活動をはじめる時期ととらえてきました。
そして春はヒトのカラダも目ざめるとき。日一日昼の時間が長くなり、気温が上昇するとともに陽気が満ちてきます。ヒトのカラダにも陽気が働き、気・血のめぐりも活発になってくるのです。
余分な熱を逃がすまいと肌を引き締めている冬から、気温が上がるとともに肌の張りがゆるみ、陽気を発散するために汗と皮脂の分泌が盛んになってくる春への移り変り。この時期は寒くなったりあたたかくなったりを繰り返すので、肌の状態も不安定になりやすく、本来、発散すべき陽気がカラダの表面である肌でとどまったりとどこおったり結果、皮脂がつまり、にきび・吹出物ができてしまうのです。
東洋医学では、皮脂分泌は胃腸の働きによってコントロールされていると考えられています。食べ過ぎ、飲み過ぎはもちろん、糖分の取り過ぎによって、にきび・吹出物が悪化するのはこのためです。
また精神的な緊張や睡眠不足などで体調をくずすと、同じく胃腸機能の低下が起こり悪化しますので注意が必要です。
にきび・吹出物を防ぎ、悪化を予防するためには、皮脂分泌をコントロールしている胃腸の働きを整えるツボ「曲池」へのお灸がおすすめです。
[ 清明のツボ ] にきび・吹出物に

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ツボ二十四節気 一覧

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)