ツボ二十四節気


秋も深まってきてぐっと冷え込んだ夜の次の朝の草むらは太陽が登るとキラキラと輝きはじめます。露が降りはじめてきたのです。
露は冷蔵庫から取り出したビールびんの外側につく水滴と同じ。秋らしく晴れあがったあたたかい日は夜になると地面は冷え込んできます。すると空気中の水蒸気が冷えた草木にふれ、水滴となってくっつきます。それが露なのです。
露の呼びかたに月の雫というがありますが、これは月がきれいに見える夜は、夜がふけるに従って冷え込み次の日は朝露が降りやすいところからこのコトバが生まれたのです。
季節がすすみ夜明けの気温が4℃以下になると、地面の温度は0℃近くなるため露は霜に変ります。
そして、この頃の気候をあわらすコトバに露寒(つゆさむ)がありますが、いかにも露が霜に変る頃のはだ寒い季節の訪れをあらわしています。
歩きはじめが痛い、階段を降りる時がつらい。涼しさとともにひざの痛みを訴える人が増えています。
ひざの痛みの大半をしめる変形性膝関節症は、ひざ関節内の関節軟骨がすり減ることが痛み発生の原因とされていますが、そもそも関節を動かすための筋肉の機能低下が原因です。
ひざの痛みに悩む人は、今や2500万人をこえ超高齢社会を迎え年々増加中です。
ひざの痛みの第一にあげられるのがひざを支える骨にかかる衝撃を、半月板とともにやわらげる役割の関節軟骨がすり減っておこる変形性膝関節症。厚生労働省は将来の車イス生活につながる第2の国民病「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群)の第一の原因として、変形性膝関節症をあげています。
ひざを支えるのは骨ですが、ひざを動かしているのは筋肉です。
ひざ関節は大腿四頭筋をはじめいくつもの筋肉がバランスをとりあってひざの運動を支えているため、1つの筋肉でも伸び縮みをするための柔軟性が失われれば、ひざ関節の動きにアンバランスが生じ、部分的にストレスが発生します。ストレスが過剰にかかりつづけることで痛みがおきるのです。
ひざの痛みを緩和するツボは、柔軟性が失われ機能が低下した筋肉に多くあらわれます。お灸の温熱でひざをとりまく筋肉の血行をよくして、柔軟性を回復させ、ひざ関節に加わるストレスを軽減して痛みを緩和します。
江戸時代のコトバに「旅の道づれはひざにお灸をする人をえらぶべし」というのがありますが、いつの時代もひざの機能を守るためにお灸は欠かせないものだったのです。
[ 寒露のツボ ] ひざの痛みに

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ツボ二十四節気 一覧

夏至のツボ
夏風邪に中脘(ちゅうかん)

芒種のツボ
下痢に足三里(あしさんり)

小満のツボ
歯ぐきのはれに温溜(おんる)

立夏のツボ
五月病に関元(かんげん)

穀雨のツボ
足のだるさに然谷(ねんこく)

清明のツボ
にきび・吹出物に曲池(きょくち)

春分のツボ
首コリに崑崙(こんろん)

啓蟄のツボ
目のつかれに太衝(たいしょう)

雨水のツボ
花粉症に厲兌(れいだ)

立春のツボ
便秘に天枢(てんすう)

大寒のツボ
こむらがえりに承山(しょうざん)

小寒のツボ
食あたりに裏内庭(うらないてい)

冬至のツボ
胃もたれ・胸やけに大陵(だいりょう)

大雪のツボ
腰の痛みに然谷(ねんこく)

小雪のツボ
冬風邪に魚際(ぎょさい)

立冬のツボ
冬の冷え・むくみに太渓(たいけい)

霜降のツボ
太りやすい時に三陰交(さんいんこう)

寒露のツボ
ひざの痛みに陰陵泉(いんりょうせん)

秋分のツボ
足のつかれ、足がつる時に承山(しょうざん)

白露のツボ
せきに尺沢(しゃくたく)

処暑のツボ
秋の肌あれに曲池(きょくち)

立秋のツボ
季節の変り目におこるめまいに中渚(ちゅうしょ)

大暑のツボ
食欲不振・食あたりに裏内庭(うらないてい)

小暑のツボ
夏のむくみ、冷えに大都(だいと)・太白(たいはく)